#674: 青い影
前稿の絡みで思い出したのが、プロコル・ハルムの「青い影」(A Whiter Shade Of Pale‐1967)である。 マシュー・フィッシャーが奏でるオルガンの荘重なイントロからして印象的だった。 バッハの「管弦楽組曲第3番」の「G線上のアリア」をアダプトしたものだといわれている。...
View Article#675: Gimme Some Lovin'
1980年に製作された映画「ブルース・ブラザーズ」はまことに愉快な映画だった。 アメリカの人気テレビ番組「サタデー・ナイト・クラブ」の人気コーナーのキャストとバンドを使ってジョン・ランディスが映画化したものだが、コメディ、アクション、ミュージカルの要素がてんこ盛りで、主演したブルース・ブラザーズこと、ジョン・ベルーシ&ダン・エイクロイドが世界的に人気者になった。...
View Article#676: 無責任って呼んで
接頭語は、ある語の上について意味を添えたり調子を整えたりするもので、「みこころ」や「こばしり」の「み」や「こ」などがそれに当たる。「お母さん」の「お」、「ぶっ叩く」の「ぶっ」というのも接頭語である。ブッ!。...
View Article#677: Ac-Cent-Tchu-Ate The Positive
「積極的になれ、消極的になるな」という意味だろうか。 ACCENTUATE THE POSITIVE, ELIMINATE THE NEGATIVE このフレーズ、ある歌の歌詞の一節なのだ。 44年の映画「Here Come The Waves」のために書かれた“Ac-cent-tchu-ate The Positive”というのがそれで、なかなか調子のよい軽快な歌である。...
View Article#678: ダンケシェーン
まだ小学生のころアメリカンポップスにふれて英語というものを知った。やがて中学生になって初めて英語を習い始めてからかれこれ半世紀である。 この際本人の才能と努力の欠如は棚に上げておく(それもかなり広い棚だ…)が、一向に英語力がつかないのは、日本の英語教育の基本的欠陥を証明している。...
View Article#679: All The Way
1920年代、ナイトクラブの歌手だったジョー・E・ルイスは、女性関係や契約上のトラブルからアル・カポネの子分であったジャック・“マシンガン”・マクガーンに襲撃されて歌えなくなってしまった。 マシンガン・マクガーンといえば、禁酒法時代のアメリカを震撼させた「聖バレンタインデーの虐殺」の実行グループの一味として知られる。...
View Article#680: 海よりも深く
前稿の“ALL THE WAY”には“Deeper than the deep blue sea, that's how deep it goes if it's real”(深い海よりももっと深く 本当の愛ならそれくらい深くなければ)という歌詞が出てくる。 蚤助は、これで必ずといってよいほど別のスタンダード曲“How Deep Is The...
View Article#681: クレイジー・フォー・ユー
21日の春分の日、久しぶりに観劇をしてきた。浜松町にある四季劇場「秋」における「クレイジー・フォー・ユー」の公演である。併設されている四季劇場「春」では、例の「ライオン・キング」がロング・ラン中で家族連れで賑わっていたが、こちらの方も東京近県からの観劇ツアーの団体と思しき御一行もいて満席であった。...
View Article#682: 雲雀(ヒバリ)
シガレットの銘柄「ラーク」やファミリー・レストランの名前でもおなじみの「スカイラーク」は「雲雀(ヒバリ)」で春を告げる鳥として知られる。 蚤助が子供のころ、近所にいっぱいあった原っぱなどでさえずりながら高く飛び上がる「揚げヒバリ」の姿をよく見かけたものだ。...
View Article#683: Happy Birthday
アメリカにASCAPという著作権管理団体がある。「米国作詞作曲出版者協会」(American Society Of Composers, Authors & Publishers)で、映画、ラジオ、CD、ステージ、カラオケ、楽譜などの著作権の管理をしている。 ほかに大手の著作権管理団体として、BMI(Broadcast Music...
View Article#684: 天使のハンマー
昨年の1月、94歳で亡くなったピート・シーガーは、モダン・フォークのレジェンドの一人だった。彼が在籍したザ・ウィーヴァーズはモダン・フォークのパイオニア的なグループで、彼はその中心メンバーとして活躍した。 彼の書いた“Where Have All The Flowers Gone?”(花はどこへ行った)や、同じくウィーヴァーズの中心メンバーだったリー・ヘイズの書いた“Seven...
View Article#685: フラミンゴ
フラミンゴは、エビやカニを餌にしているから赤いのだと思っていたら、藻やプランクトンに含まれるβカロテンなどによるものだそうだ。そういえばエビ、カニは茹であがると赤くなるけれども、元々赤い色をしているわけではなかったのだ。...
View Article#686: 愛の誓い
今からもう50年以上も前の話になるが、洋楽好きの近所のお兄ちゃんによく聞かせてもらったのがパーシー・フェイス楽団とベルト・ケンプフェルト楽団のいわゆるムード音楽というやつであった。 パーシー・フェイスは例の美しいエヴァーグリーン曲「夏の日の恋」が大ヒットしていたし、ベルト・ケンプフェルトの方も「星空のブルース」などトランペットをフィーチャーした一連の作品で人気があった。...
View Article#687: Green Green
桜前線が津軽海峡を渡ったというニュースがあったところで、日本列島もいよいよ本格的に草木が萌える季節である。こんな季節に相応しいタイトルの歌が「グリーン・グリーン」である。 ある日 パパとふたりで語り合ったさ この世に生きる喜び そして悲しみのことを グリーン グリーン 青空には小鳥が歌い グリーン グリーン 丘の上には ララ 緑がもえる…...
View Article#688: 思い出のグリーングラス
日本列島は草木が萌える季節というよりも、早や初夏といった陽気であるが、タイトルに「グリーン・グリーン」とつく曲をもうひとつ、「Green, Green Grass Of Home」(思い出のグリーングラス)である。 昭和40年代に青春期を送った世代には、脳裏に刷り込まれてしまっている曲ではなかろうか。この曲、今や学校の音楽の教科書に載っているという。時代は変わる…だ。 汽車から降りたら 小さな駅で...
View Article#689: 緑の草原
今年の黄金週間、関東地方は強風の日もあったが、概ね穏やかな好天に恵まれた。普段は、人混みが苦手な蚤助も、娘夫婦と孫娘に同行して、「水郷公園」と海なし県の地元埼玉の「某水族館」に出かけた(笑)。広い公園は水辺と草原が見事で、揚げヒバリが上空高くアチコチで鳴き、久しぶりに薫風を胸いっぱい吸い込んできた。 主役の孫娘は想像以上に大はしゃぎ、大人が驚くほどのスタミナを見せた。...
View Article#690: 王様と私
俳優の渡辺謙がアメリカでもっとも権威ある演劇賞「トニー賞」のミュージカル主演男優賞にノミネートされたという。 ブロードウェイ初挑戦の彼の舞台「王様と私」(The King And I)は、主演男優賞以外にも、主演女優賞(ケリー・オハラ)、演出賞(バートレット・シャー)など9部門にノミネートされているようだ。...
View Article#691: 映画「セッション」
まだご覧になっていない方もいるだろうから、ネタバレしない範囲で詳しく紹介したい。映画「セッション」(Whiplash/デミアン・チャゼル監督)である。...
View Article#692: ビギン・ザ・ビギン
この曲をこれまで正面きって俎上に載せる機会がなかったのは不思議な気もするが、言わずと知れたコール・ポーターの大傑作である。 35年のミュージカル「ジュビリー」(Jubilee)のナンバーとして書かれたものだ。...
View Article#693: べサメ・ムーチョ
ラテン音楽の中で最もよく知られている曲ではないだろうか。「Besame Mucho」である。 ラテン・バンドが出てくれば、この曲を演奏しないとおさまらないという時代があったほどの大ポピュラー・ナンバーである。 その昔、冬季オリンピックのアイス・ダンスで演技にこれを使ったペアがいた。 英語で「Kiss Me Much」、「Kiss Me A Lot」、「Kiss Me Again And...
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